EC感想文

M3 Male

 

Elective Clerkshipの第13期を利用し、17日よりアメリカのSouth Carolina州のClemson大学、Louisiana州のOchsner病院、Texas州のBaylor research instituteにて実習を行ってきたので、その滞在に関する簡単な感想を述べさせていただきます。

 

South Carolina

South Carolina州にあるClemson大学で実習を行わせて頂きました。当初の予定ではこちらに2月中旬までお世話になる予定でしたが、渡米後に予定が変更になり、3月上旬までSouth Carolinaに滞在しました。分野は違えど日本人の方の指導者の下で文献調査、細胞実験など多くのことに取り組めたと思います。学部生の方にどのような実験を行っているのか見せて頂く過程で交流も持て、また2月中旬からはその分野に関する簡単な実験を他の日本人の方と共同で行わせて頂きました。

大学自体は田舎にあり車やバスが無いと移動がしづらい中にありましたが、大学キャンパス内は典型的・標準的なアメリカの大学といった印象で、広々としたスペースの中で自分の活動に集中して取り組むことができました。滞在していたホテルからはバスで通う必要がありましたが、ホテル近傍に大きなスーパーがあり、そこで現地の家庭が買いそうな食料品などを買って生活することで、文化の一端を学ぶのに役立てられたと思います。

この大学には親日の方が多く、祖父が前々東大図書館長、父が前東大図書館長という建築学科教授の方が大学の中にいらっしゃって、実習期間中にその方の家に2度ほどお招きいただき、楽しく交流することができたことは大変貴重な経験になったと思います。また、滞在後半の休日には学部生とそのフィアンセの方にAtlantaまで2時間ほどのドライブをして頂きAtlanta観光も楽しむことができました。現地のアミューズメント施設を利用したことが無い僕にとっては街並みも含めて新鮮なもので、一日では回り切れない施設の多さにAtlantaの都市としての魅力を感じられたと思います。

この辺りの郷土料理としては燻製にしたshredded pigが有名らしく、研究室の方にもshredded pig専門店に連れて行っていただき、建築家の方のご自宅でもCalifornia rollshredded pigなどのお食事を頂くことができました。また、日本人指導者の方には何種類かアメリカ系の寿司屋に連れて行って頂き、ホテルやビザの手配なども含めて、大変よくしていただいたと感じています。

実習中に扱ったテーマは普段馴染みのない方面の物ばかりでしたが、最終日のプレゼンに関しても徹夜して暗記した甲斐もあってほめて頂き、自分の拙い英語力の改善や自分の持っている関連知識を拡げるのに大いに役立った2か月であったと思います。

 

Louisiana

さらに南部に移って3月中旬よりNew OrleansOchsner病院にて2週間の間、研究活動のご指導や病院実習を体験できました。French Quarterにほど近い場所にある病院で、休日にはFrench Quarter観光もすることができ、様々なパフォーマンスや、Jazzなどの音楽に限らない人種も層も混在した観光地区画を楽しむことができました。

お世話になった研究室は神経系のところで、順天堂の医師の方が以前この病院で働いていた関係もあって受け入れてもらいました。研究室の中には土地柄もあってやはりアフリカ系の方が多く、またご指導いただいた方がベトナム系の方といった環境でしたが、このベトナム系研究者の方が体育会系のとても面倒見の良い方で、あまり治安が良くない地での生活面も含めてこの方には感謝してもしきれないくらい助けて頂いたと感じています。

1週目は病院に併設しているホテル、2週目はFrench Quarterのホテルを転々として生活していました。French QuarterStreet毎に大きく雰囲気が違っており、Mississippi川沿いに行くとザリガニやロブスターのお店が多く、その他にもワニのソーセージや鯛料理、Po-Boyというサンドイッチなどは主要なメニューとしてよく見かけました。休日は基本的にお祭りのような賑わいで、クルージング船乗り場付近も含めて主に西欧からと思われる観光客がよく見られましたが、その一方で貧困層や明らかに正常でない雰囲気の人もよく見かけ、South Carolinaの時とは大きく違った面のアメリカを垣間見ることができ州による文化の違いを学ぶことができました。

最終日前日に泊まったホテルがとても治安の悪い地区にあったらしく、注意された挙句、最終日にはそのベトナム系研究者の方のご自宅に泊めて頂くことができたことは大変思い出深い出来事であったと思います。車で40分ほどのところの自然の多い所でしたが、治安も安定している様子で、その道中、Hurricane Katrinaの際の都市部・周辺部一帯の状況などの話や、過去にその地区の病院や大学にいた日本人の方々の話も聞くことができ、このNew Orleansの独特の街並み、French Quarterの混沌とした雰囲気、ベトナム系研究者の方との交流なども含めて、3か月の滞在の間でも大変印象に残ったと言える2週間を過ごせたと思います。

 

Texas

3月の後半に、1日のみですがDallasBaylor research instituteに訪問し、その施設内やその研究活動の様子を見学させて頂きました。診療科ごとに建物が分かれていて車で移動するほどの広さであるため、その一角が医療の街といった建物の並びで、日本人事務の方に紹介して頂かなければ途方に暮れていたと思うほどの広さでした。研究室の活動内容の紹介自体は南部出身の方にして頂きましたが、金曜日の午後であったためかあまり働く必要はなかったらしく、その後終業まではその方が扱っている研究範囲やTexasBaylorの歴史などについて教えて頂きました。

ダウンタウン地区は電車とバスがよく整備されており、午前中は担当者の方の許可を頂きそれらを駆使してDallasの街並みを味わうことができ、これから発展していくであろう街の途上過程を感じられました。また、お昼はTexasということもあってMexicanの料理屋に連れて頂き、夜はBaylorで働いている日本人医師の方や研究者の方、事務の方、他に京都大学から見学にいらしていた医師の方などを交えてパブでピザなどのお食事をご馳走になることができました。医師の方や薬剤師の方がこれまでどういう過程で今の職に就いたのかなどお話を聞くことができたことは、今後の参考にもすることができ大変ためになるものであったと思います。最後の夜には日本人医師の方にダウンタウン地区を何地点かドライブして頂き、こちらは何もすることもなく至れり尽くせりで感謝するばかりの1日でした。

 

事前準備は全般的に付け焼刃な感じであった3か月でしたが、基本的に真面目に行っていれば何とかなると分かった3か月でもあったと思います。復路は逆向きにDubai経由での航空券で、午前中から半日以上の乗り継ぎ滞在の時間が持てたため、ここでも文化的な違いや病院の様子も少し見ることができました。今まで海外に行ったことのなかった僕にとっては日本でのVisa取得から帰りの便まで大変得るものの多かったElective Clerkshipであったと思います。このような機会を得るために度々お手数をおかけした国際交流室の方々には深く感謝いたしております。