ハーバード大学公衆衛生大学院研究留学体験記                  M3 Female

 

2015123327日の期間、Harvard School of Public HealthSocial Behavioal Scienceにて研究留学をする機会に恵まれましたので、留学に至る経緯、研究ボストンでの生活について記させて頂きます。

 

*留学に至る経緯*

HSPHの研究室情報をインターネットで漁っていたとき、Prof. Kawachi の研究室を見つけてとても興味を持ち、GWNYへ旅行に行く機会があったので、ついでにハーバードに立ち寄って先生に面会をしました。Rを使用できること、研究経験があること、いつか疫学をきちんと学びたいと考えていることをアピールしつつ、Social Behavioal Scienceに研究留学させてもらえないかとお願いしたところ受け入れ許可をいただきました。あとは秘書の指示に従いビザの手続きをしていたら、すんなり留学ができました。

気になる研究室があったら、ボスにコンタクトをとりできれば訪問をして、意志や計画をアピールすると、協定外の大学でも研究留学できることがあるようです。ぜひトライしてみてください!

 

*研究*

日本の高齢者のデータで、笑いと主観的健康感、循環器疾患との関連を2ヶ月間、色んなファクターを調整しながら見ていました。解析手法はほぼ回帰分析と信頼区間計算だけ(笑)でしたが、あれこれ調べながらやるうちに、疫学用語、論文の書き方と投稿の仕方、研究デザインの仕方、Rのコーディング、プレゼンの仕方など、疫学研究の初歩を学ぶことができました。

在米中になんとか国際誌に1本投稿することができました呆れられたらどうしようと恐る恐るボスに論文原稿を 送ったところ「This is a VERY nice effort Hayashi san.」とお返事が来たのは良い思い出です。多いに学部生で手加減されていること、初めての論文であること、褒め上手な人柄でいらっしゃることもありますが、それでも嬉しかったです。

あとボスとポスドクの方々が親切で素敵でした。色んなことを親切に教えていただき、助けていただきました。

3ヶ月疫学研究をした結果、臨床医をやるならば、必ず疫学研究も並行してやりたいと思いました。3ヶ月だけでもその研究が好きかどうかは概ね判断できると思うので、特に研究医を真剣に考えている人には研究留学はお勧めです。

 

*遊びなど*

スキー、スケート、アイスフィッシングなどウィンターアクティビティーが特に楽しかったです。アイスフィッシングで自分たちで釣り上げた魚を調理して食べた魚の美味しさが忘れられません。食事代には糸目を付けず、せっかくだからとシーフードを中心に沢山食べました。運良くBostonRestaurant weekを体験できたのも良かったです。

ボストンは物価が高いですが、個人的には渡米前に節約して留学中はいさぎよく出費して楽しい思い出をつくるのがよいかと思います。

 

*ボストンの気候と生活*

宿泊先はボストンにいる友達が紹介してくれた友達のシェアハウスでした。月$850でかなり安い方だったと思います。

10年間で最も寒い冬だったそうですが、個人的にあまり大したことはありませんでした。毎日のように雪景色がみれて良かったですし、室内は日本より暖かいです。ただ何度も雪で滑っては転び、2回捻挫し両膝に大きな傷ができたのは辛かったです。

ボストンの気候も雰囲気も大好きですが、何より他人との距離感がたまらなく好きでした。こちらの人は大して民族、職種、年齢を気にしません。あと、あらゆることで適当なところが最高でした。

 

*まとめ*

少しでも今後海外へ行かれる方の参考になれば幸いです。

臨床実習をする人が大半ですが、私は研究留学をして本当に良かったと思っております。

最後になりましたが、今回の実習でお世話になった丸山先生をはじめとする国際交流室の皆様、東大SPHの先生方、教務課の皆様、支えてくれた全ての方に心から感謝しております。ありがとうございました。