エレクティブクラークシップ感想文

M3 Male

U期:Royal North Shore Hospital, University of Sydney, Hand Surgery (1/262/20)

 

@  準備

今年は7月の初めに次年度の実習受け入れ可能な時期と診療科がシドニー大学のホームページに公開されました。(http://sydney.edu.au/medicine/northern/electives/index.php

あとはホームページに沿って手続きを進めていけば良いですが、はっきり言ってかなり面倒です。医療保険にはMIPShttps://www.mips.com.au/)を用いました。あと向こうの大学の事務は適当で返信が遅いので気をつけてください。今年からTOEFLの点数が必要になりました。

 

A実習

1ヶ月間Hand Surgeryで実習しました。1ヶ月間本当に手しか見ないという相当マニアックな実習でしたが、科としてHand departmentがある病院には行ったことがなかったので興味深かったです。整形外科医と形成外科医の比率はほぼ1:1で、協力して診療にあたっていました。

留学生に対しては緩いスタンスで、「病院に無意味に縛り付けるつもりはないから、見たいものがあったら見れば良いし観光したかったら行ってきて良いよ!」と初日に言われました笑 付きっ切りで指導してくれる感じではなかったですが、質問したときにはよく説明してくれて良い実習だったと思います。

僕は週2回の朝カンファに加えて、毎日外来か手術の好きな方を見学しました。また市内のSydney Hospitalと合同でレジデント向けの講義があって参加したりもしました。

手術には毎回手洗いして助手として入り、縫合をやらせてもらうこともあり楽しかったです。また手の解剖は結構忘れてしまっていたので実際に見て復習することができました。疾患としては外傷、骨折、Dupuytren 拘縮、ばね指(Trigger finger)などが多かったです。

外来は10個ぐらいある診察室に患者が先に座って待っていて、何人かの医師が手当たり次第に患者をさばいていくというスタイルで斬新でした。日本では医師がいる診察室に患者が入ってくると言ったら「それだと時間がかかりすぎるよ。」と言われました。実際にどっちが早いのか気になります。

 

オーストラリアの医師制度についても聞く機会がありました。

オーストラリアで専門医を取るのはとても競争が激しいようでした。初期研修後に後期研修のプログラムに入るのが本当に狭き門で、働きながら何年も応募し続けるそうです。やっとプログラムに入れても修了までに3回の試験があり、1回でも落ちると最初からやり直さなければならないらしく厳しいなと感じました。

 

・総括

僕は海外で病院実習をしてみたかったのと、2月の北半球の寒さに耐えられなかったのと、どうしてもテニスの全豪オープンの観戦に行きたかったのでオーストラリアで実習しましたが、食べ物は美味しくないし物価は高いし日本語で教えてもらった方が分かりやすいし、そんな良いことばかりではないと思います。でも日本で働き始めると海外に行く機会はあまりないでしょうし行きたい人はいってみると良いのではないでしょうか。