M3 Male

U-V期

Harvard Medical School

 

 2016214日から312日の4週間、Harvard Medical School関連病院であるMassachusetts General Hospital(MGH)Hyman教授の研究室に研究留学をさせて頂きました。研究室はMGH East Campus114 building内にあり、AD患者脳から抽出したtauの性質について研究を行いました。

[手続き]

煩雑に感じたので時系列で少しまとめてみました。

・渡米前:留学先のラボが決定したのが9月中旬でした。丁度先方のラボの秘書が不在だったこともあり、手続きが遅れることは知らされていました。受け入れが決まってからMGHから連絡が来たのが10月末で、必要書類をメールで送りました。11月末にPIPSという、J1-visa取得に必要なDS2019DS7002を発行する機関から連絡があり必要な情報を送信し、UEMSというDS配送機関への登録も行いました。12月上旬に英語面接を行い、中旬にPIPSから、DS発行に1ヶ月程度かかるとの連絡を受けました。当初1月末からの実習を予定していたため催促して特急で処理して頂いたのですが、年末年始を挟んだことや後で聞いたところパリでのテロの影響もあり、結局間に合わず、DSを取得できたのは1月末でした。早めの準備は勿論ですが、先方への催促は非常に重要です。DS取得後も細かい事務手続きはありましたが特に問題はなく、大使館での面接後4日でJ1-visaが届き、無事214日に出発することができました。

・渡米後:Harvard International OfficeOccupational Healthでの手続きのほか、ID-cardMGH/Harvardのメールアカウントの取得を行いました。実習終了間近にJ1 student evaluation formが送られてくるので完成させて提出しました。

[生活]

ラボ決定後に知ったのですが、日本人の先生がsupervisorとして付いて下さることになり、4月から日本に戻られるということで、最後の期間を共有でき非常に幸運でした。生活に関する様々なアドバイスを適宜下さり、生活に関して困ることはありませんでした。

・住居:ラボから徒歩2-3分でした。夜遅く帰ることも多く最初は不安でしたが危険を感じることは特にありませんでした。

・食事:ラボの隣にある病院の食堂と臨床研究センター内のcaféを普段は利用しました。祝日や夜遅くには宿から2ブロック離れたコンビニを利用しました。時間のあるときはshuttle busが無料でMGH本院まで周回しているのでMGH地下1階の食堂やwhole foods marketを利用したりもしました。

・観光:余り時間は取れませんでしたが、土日の空き時間などを利用してBoston市内やCambridgeNavy Yardなどを観光しました。先生にLongwoodmed schoolBrighamのラボを案内して頂けたのは貴重な体験でした。

・先生方との交流:Boston在住の日本人の先生方と交流する機会に幸運にも恵まれ、研究室を拝見したり、一緒にお食事をさせて頂いたりしました。貴重なお時間を割いて頂いた先生方には本当に感謝しております。

[実習]

114 building内は想像以上に広く綺麗でした。施設内にある遺伝子や工学系といった他のラボとも連携し、非常に多くの患者脳を扱うMGHbrain bankを利用しつつ研究できる環境はHymanラボの強みだと思いました。また、女性が非常に多く現地の他のラボに比べかなり賑やかだったのも印象的でした。毎週木曜午後にgroup meetingprogress reportがありますが、それ以外は基本的に自由に時間が使えました。ポスドクによるjournal clubMIND seminerethel domeでの講演会などにも参加させて頂きました。1週目は諸手続きに追われ生活に慣れるのに精一杯でしたが、両隣の席の方が色々と助けて下さり、実験の方も2週間ほどで必要な手技に充分習熟することができました。3週目からbrain bankから取り寄せたAD患者脳を用いて実験を行い、データの取得と解析を行いました。4週間という限られた時間で多くの手技を習得でき、また、論文に使えるデータが出せたのは良かったのですが、興味深いデータも得られ、もう少し時間があれば深められるテーマだっただけに少し残念な気持ちもありました。

[終わりに]

手続きが非常に煩雑でDSも中々発行されず留学できない可能性も考えていたのですが、本当に多くの方々のご支援を賜り無事留学することができ、大変有意義な4週間を過ごすことができました。この場をお借りして感謝申し上げます。本当にありがとうございました。