Elective Clerkship 感想

M3 Male

Sydney University

Royal North Shore Hospital-Cardiology

 

私は1/4-1/31の期間でRoyal North Shore Hospitalの循環器内科で実習をさせて頂きました。RNSHは建て替えから4年ほどの新しい病院で、シドニー中心地から30分ほどの場所にあり、設備も新しく綺麗だったので気持ちよく実習することができました。

 

初日はオリエンテーションがあり、担当の先生へ紹介してもらいました。この時期はシドニーでは夏休みにあたり、患者が最も少ない時期だそうで、病室や先生方の担当患者数など余裕があったように感じました。私のチームは10年目の循環器内科の医師、3年目の研修医、見学で来ているイランの医師で構成されており、CCUでの服薬調整が主な仕事でした。

初めは先生方の英語が全然聞き取れずに焦ったのですが、Electiveで来ている他の学生と話し、オーストラリアはとても訛りがきつい国なので英語が母国語の自分でもよく聞き取れないことがある、と聞き安心しました。1週間経つと訛りにも慣れて少しずつ聞き取れるようになりました。

1日のスケジュールとしては、8:00に病棟に集合し朝の回診に参加、その後はカテーテルやエコーなどの手技があればそれを見学、なければ患者の診察や病歴聴取などをしました。先生方はとてもやさしく、天気がいい日などは早く帰って観光でもして来るといいよとおっしゃって頂きましたが、疑問点があって質問をすると熱心に教えて頂いたり、他の科の先生を紹介して頂いたりしました。私は日本で帝王切開を見る機会がなかったのでここで見せて頂けないかとお願いしたら、その日の内に産婦人科の医師に話を通してもらい見学することができました。他にも時間が出来ると患者の病態に関した質問を出してくれたり、他のチームの先生に紹介して頂きそのチームの回診に参加させて頂いたりと学生を飽きさせないようにしようという配慮を感じました。

 

他の国からもElective Clerkship15人程度の学生が来ており、それぞれ別の科をまわっていたのですが、シドニー大学のコーディネーターの方が週に一度のミーティングをセッティングしてくださり、毎週水曜にシドニーのバーで一緒にお酒を飲む機会がありました。私は元々それほど英語が得意でなく、英語を母国語としている学生との英語力の差を痛感しました。しかし徐々に打ち解けるようになり、大切なのは英語力よりも伝える内容や伝えようとする姿勢なのだなと感じました。他の国出身の学生から自国の文化を紹介してもらったり、逆に日本の文化を伝えようとしたりするのは非常に興味深くいい経験となりました。

 

シドニーの生活ですが、物価が日本のおよそ1.5倍ほどだったので苦労しました。公共交通機関は電車やバスが発達していますが、日本ほどサービスが良くなく初めは降りたいバス停を逃してしまったり(バス停のアナウンスがなく、自分で今どこを走っているのか把握しなければならない)乗りたい電車を見つけられなかったりしましたが、慣れてくると問題なく利用できるようになりました。OpalカードというSuicaのようなものが最近導入され、電車やバス、フェリーで使用できるのですが、一週間の上限金額が決まっており、それ以上乗るとその分のお金はかからないという非常にお得なものでした。日本と違ってほとんどのお店は17:00には閉まってしまうので驚きました。Colesというスーパーマーケットがいたる所にあり、営業時間も長く、安く食糧を調達できるので重宝しました。私はこれまで海外に長期滞在したことはなく、色々と不安だったのですが、現地で知り合った方々は皆協力的で、思い切って行ってみれば案外何とかなるものだなと感じました。